ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)
電磁界による健康影響を防ぐ活動を行う非政府組織
国際非電離放射線防護委員会 ICNIRP(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection)は、1977年に国際放射線防護学会(IRPA)の国際非電離放射線委員会(INIRC)として発足し、その後1992年に独立した専門組織として設立されました。
電磁界(電磁波)は非電離放射線とも言われ、放射線の一種です。我々が日常耳にする放射線は、正確には電離放射線というもので、非常に強いエネルギーを持ち、人体に直接的な影響を及ぼします。電磁界(電磁波)は、電離放射線ほどのエネルギーはないため、目に見えるような影響はほとんどありません。しかしながら、電磁界(電磁波)も強くなれば、人体に影響を及ぼすことが知られています。
ICNIRPは、世界保健機関(WHO)や国際労働機関(ILO)、国連環境プログラム(UNEP)など国際機関と協力する中立の非政府組織です。電磁界に関する生物への影響を調査し、電磁界曝露限度のガイドライン作成を行って、電磁界による健康影響を防ぐための様々な活動を行っています。 WHOの国際EMFプロジェクトにも参加しています。
ICNIRPは、1998年、様々な科学的根拠に基づいて「時間変化する電界、磁界及び電磁界による曝露を制限するためのガイドライン(300GHzまで)」を発行し、現在世界の多くの国でこのガイドラインが電磁界曝露の安全基準として用いられています。